他者依存者(悩み事等すぐに頼る人)が距離を置かれ嫌われる理由
何か悩み事、困り事等があると、解決に向けて、すぐに人に頼る傾向のある人、これらの人を他者依存者と今回は名づけて掲載します。
では、具体的に他者依存者の方の困りごと、頼りたいこととは、どのようなことでしょうか。
具体的には、自分に関すること、日々の生活に関すること、人生に関すること等、重大な悩み、困りごとの相談解決が主ではないかと思います。
例えば
・揉めている人間関係について
・不倫について
・人生の進路選択
等々
確かに、自分1人では解決出来ない問題も多々あると思います。
そういう時は、自分が信頼出来る友人、家族、行政機関、専門家に相談することが可能です。
そして、そこから得た、アドバイス、助言を実行に移せば、問題はないのですが、実行に移してもうまくいかなかった、または、実行に移す気持ちが強まらない等が原因で、また、同じ人を頼って、同じ相談をする。
相談を受ける側からすると、何回も同じような内容で相談を受けると、あまり気持ちの良いものではないでしょう。
そして、あまりにも、何回も何回も同じ内容で相談を受けること、頼られること、依存されることを嫌い、その他者依存者と線を引く、距離を置く等、他者依存者に対する嫌悪感が表面化する行為を取り始めてしまうことも多々あることです。
さて、他者依存者がなぜ、嫌われてしまうのか、その理由について、もう少し深く考えてみましょう。
他者依存者が嫌われる理由について
1.同じ内容の相談を繰り返しするため相談を受ける側は嫌になってくる
2.相手の時間・都合を考えず相談を持ち掛けてしまうため
3.アドバイス、助言ばかり求めて自分では考えない
4.せっかくの助言、アドバイスを否定しまう
5.納得した助言、アドバイスを実行しない・動かない
6.実行して失敗したら助言、アドバイスをした人に責任転嫁をする
1.同じ内容の相談を繰り返しするため相談を受ける側は嫌になってくる
悩みが深い人、困りごとに対して解決に向けて考え過ぎの人は、早く悩みを解決して、気持ちを楽にしたいと思われる傾向が高いと思います。
それは、その悩みを抱えていると、心理的、精神的に辛いからです。
一刻でも早く楽な気持ちになりたい、その一心でしょう。
でも、その早く楽になりたいという気持ちが、焦りをうみ、同じ内容のことを、同じ人に相談するのでしょうが、頂いた「助言、アドバイス」を、実行して、行動に移しているのでしょうか。
相談ばかりして、同じ内容の相談を繰り返し行うと、相談を受ける側に、「また同じ相談か~~」と、愛想を尽かされるかもしれません。
そして、他者依存者に対してどうでもいいという感覚を抱き、他者依存者を嫌ってしまう、嫌悪してしまうかもしれません。
2.相手の時間・都合を考えず相談を持ち掛けてしまうため
人は皆、自分の時間内において活動をしています。
この活動には、休むこと、生産活動等、様々ですが。
他者依存者は、自分が抱えている悩みを解決したい、心理的苦痛を取り除きたい一心で、相手の時間や都合を考えずに、メール、LINE、電話をして相談を持ちかけているのではいでしょうか。
しかし、相談を受ける側には、自分の時間を自由に使う権利もあり、自分の都合、やるべき事もあり、常に、他者依存者の相手ばかりはしていられないのが実情ではないでしょうか。
相手の許可もなく、時間を気にせず、相談を持ち掛けることは、相手の時間空間を侵入することにつながり、侵入者として他者依存者に対する不快感を生じさせることもあると思います。
早く問題解決をしたい、気持ちを楽にしたい思いは分かるのですが、「相手には相手の都合と事情がある」ことを認識しましょう。
そうしないと、相手との関係性も破綻します。
嫌われます。
3.アドバイス、助言ばかり求めて自分では考えていない
他者依存者の、相談を持ち掛け、解答を得たい、気持ちを楽にしたい、この焦りの気持ちは分かります。
しかし、本来は自分の人生、主体性を持ち、自分のことは自分で考え、問題解決等へ行動を移すことが自分の責任です。
この事実を認識することは重要です。
しかし、残念ながら、他者依存症者の中には、自分の抱えている問題を、その問題の複雑さや、焦りから、自分で考えることを放棄、問題解決の方法ばかり、助言、アドバイスを求められる方もおられます。
(自分の悩み、問題を自分で考えることを放棄と書きましたが、自分では問題の解決に向けてどうすればいいか分かってはいるけれども、それが出来ない自分がいて、他に問題解決に向けて、何か良い案はないか、アドバイス、助言を求め続ける場合もあります)。
でも、相談を受ける側からは、「それぐらい、自分で考えれば分かるだろう」と思われてしまうと、結果として距離を置かれてしまい、嫌われることにつながるので要注意です。
この場合は、「自分では問題に対してこう対応するのが良いと思っているが、他に方法はないかな?」等。
自分は自分の答えを持っているが、より良い答え、対応策はないかと、聞くことが肝要です。
もちろん、抱えている問題が複雑であれば、自分で問題解決の方法を考えることは難しいかもしれません。
したがって、自分では問題解決に対して、知識もなく何も考えられないのかもしれません。
複雑な問題を抱えている場合は、相談を受ける側も素人であり、専門家に相談することも必要かもしれません。
専門家に相談すると、相談費用等お金の問題を考えられるかもしれませんが、問題解決に適しない、素人に相談をし続けると、何回相談をしても問題解決に向けて良策を得られず、相手も困り果て、「いい加減にしろ」と嫌われてしまいます。
4.せっかく助言のアドバイスを否定しまう
悩み深い人、困りきっている人は誰かに相談。
相談をされた側も真剣であり、何とかしてあげようと、アドバイス、助言をすることもあるでしょう。
でも、自信を失っている、一歩を踏みだせない、悩み深い人は、せっかくのアドバイスを「無理」、「出来ない」等、一言で否定してしまう場合もあります。
人間関係への依存をする人全般に言えるのですが、その多くの人が自己不全感、自信のなさを抱えています。
その為、せっかくのアドバイスを、自身の抱える無力感からあまり考えもせず、出来ないと放言してしまうことも多々あるのです。
本当は、そのアドバイスを具体的にどのような方法で実現していくか、前向きな気持ちでアドバイスを聞けば問題は生じないのですが。
相談を受けた側も、せっかく、時間を取って、考えたアドバイスを、「それは無理」等、一言で否定されると嫌な気持ちになるでしょう。
それでも、他者依存者は、問題解決に向けて、他の方法はないか等、迫ってくるのですが、相談を受ける側は、「何でも頼ってきて、考えた助言、アドバイスは否定する、」。
この、他者依存者とのやり取りのループに、いい加減嫌になってくるのです。
そして、「あいつは鬱陶しい、無理」、と嫌われてしまうのです。
5. 納得した助言、アドバイスを実行しない・動かない
他者依存者は、相談して納得して得たアドバイスを実行しない、行動しない時があります。
相談を受けた側としては、問題解決に向けてなぜ、動かないのだろうと、イライラしたり、あれだけ時間を取って真剣に伝えたのに、問題解決に向けて実行をしない他者依存者に怒りの感情を持つかもれません。
そうすると、相談を受けた側は、もう、2度と他者依存症者の相談については、時間の無駄、関わらないと、心のシャッターを下ろしてしまい、結局のところ、他者依存者は嫌われる形になってしまうのです。
6.実行して失敗したら助言、アドバイスをした人に責任転嫁をする
他者依存症者が嫌われる絶対的行為としては、アドバイスを受けて実行した行為が失敗に終わり、問題解決に至らない時、その責任を、アドバイスをした人の責任とすることです。
最悪の行動です。
なぜなら、相談を受けた側も良かれと思って、相談にのり、助言、アドバイス。
その、助言、アドバイスを良しとして選択して実行したのは、本人、他者依存者です。
自分が選択して実行して望む結果が出なかった。
しかし、その結果を招いたのは、助言、アドバイスを行った人の責任だ。
この考え方はいかがでしょうか。
自分勝手過ぎませんか?
考えるべきことは、行動、実行した結果、なぜ、望まない結果になってしまったのか。
その経緯の振り返りです。
結果を、相談をした人の責任とすることには無理があります。
そして、他者依存者が、この結果について、相談をした人に、「あなたの助言、アドバイスが悪いから、結果も悪い」等、言い放ってしまうと、相談を受けた側の激怒をかうかもしれません。
また、他者依存者が、相談をした人に対して、役に立たない者、役立たずのレッテルを貼り、相談者を見限って距離を置いたとしたら・・・。
これは、皮肉にも、他者依存者から相談を受け続けて嫌気がさしていた、相談を受け続けた側にとっては好機、喜ばしいことともなるかもしれません。
「やっと、あいつから離れられる、これでつきまとわられることはない」等。
他者依存症者と距離を置けると、ホッとされるのです。
悩み事ごと、困りごとを相談。
相談を受けた側も一生懸命考えてのアドバイス。
それを、選択、受け入れて、実行、行動。
その結果は芳しいものではなかった。
だから、助言、アドバイスをした人に対して、無能等のレッテルを貼るのは、あまりにも自分のことしか考えない、自分勝手な人です。
他者依存者とは、その自分勝手な人間性の側面が大きく出ているのではないでしょうか。
しかし、これも、抱えている悩みが深く、その心理的苦痛から早く解放されいた一心からかもしれませんが。
悩み事、困り事の相談をする際の注意点・嫌われないために
・相談する側の時間、事情を考える
・唐突に相談するより、
「今、相談する時間はありますか」等、相手の許可を求めることが望ましい。
・同じ相談内容を繰り返し行わない
・相談をする人を複数持つ
・相談をして納得して得た、助言、アドバイスを実行してみる
・助言、アドバイスを実行したが芳しくない結果であっても、相談をした人に対して感謝の気持ちを持 つ
・専門家に相談してみる
仕事の悩みであればキャリアカウンセラー
心の悩みであれば心理カウンセラー
お金の悩みであれば、ファイナンシャルプランナー
最も大切なことは、時間を割いて相談を受けてくれた人に対する、感謝の気持ちを持ち、表現することです。
それが、人の基本だと考えます。