心理カウンセリングにおけるイメージと共感
カウンセリングにおける共感とは、どのようなものでしょうか?
私の思う、共感について書かせて頂きます。
体験とイメージと共感のカウンセリングの質との関係
私の共感には、2種類あります。
- 会話をしながら、言葉より感じる共感
- ご相談内容のイメージ化を図り、そのイメージの空気を感じる共感
さて、私の共感について2種類書きました。
ではまず、共感をするためには何が必要でしょうか?
それは、ご相談者様にお話しをして頂くことです。
カウンセリングのはじまりは、ご相談者様のことも、悩まれている内容も、何も分かりません。
したがって、ご相談者様の話しを聴く際、カウンセラーは、言語的な受容共感、言葉を発しながら、お話しをお伺いしていきます。
言語的な意味を捉え、共感的な言葉を返しながら、ご相談者様の話しやすい雰囲気をつくっていきます。
そして、ご相談者様との会話が進むにつれ、徐々に、ご相談者様のこと、悩まれている内容を理解するにつれ、ご相談者様の発する言葉に対する理解、全体像の把握も深まり、私が感じて発する言葉が増えてきます。深い共感です。
そして、私が思う、真の共感とは、ご相談様と会話を重ねるにつれ、ご相談者の置かれている状況、状態、悩まれている姿等、私の脳がそのイメージ(ヴィジュアル化促進)を創り、(視覚化促進)、そのイメージの世界に私が入り込み、その雰囲気、空気を共有して、はじめてご相談者との感覚の一致があり、共感する。
大袈裟かもしれませんが、シンクロしている感じ、と言ってもよいかもしれません。
そして、私にとっては この共感がカウンリングにおいて重要なのです。
なぜなら、この共感が、ご相談者様と悩まれている内容に対する、理解の深さ、洞察、直観をもたらすからです。(直感ではありません)。
そして、この共感が起こるために一番大切なこと。
それは、私の経験が活かせる相談内容です。
この経験とは、私の人生経験、心理学学習経験、カウンセリング経験。
これらの経験を総動員して、カウンセリングを行うと、上述のイメージ化が図れるのです。
私はカウンセリングにおいて、「受け賜わっている相談内容」(私の経験が活かせる)と、「受け賜わっていない相談内容」を明確にしています。
「受け賜わっている相談内容」とは、私がカウンセリングにおいてイメージを創り、共感が出来る可能性が高いカウンセリングです。
一方、「受け賜わっていない相談内容」は、あまりにも私と人生経験が違いすぎる。
また、言語的には理解出来ても、感覚的にはピンとこない相談内容です。
- イメージを創ることが難しい
- イメージを創れても、その中に入ることが出来ず、側からながめている。
⇒したがって、私の思う、真の共感が出来ないのです。
私にとって共感するということは、イメージ化の促進により、ご相談者様と同じ空間を共有している状態です。
これによってはじめて、問題の根源の理解をすることにつながり、問題解決に向けて、具体的な提案、アドバイスが可能となるのです。
そして、発する言葉の覇も強くなります。
逆に、私に真の共感が出来ないと、発する言葉の力も弱く、力強い、カウンセリングが出来ないのです。
したがって、私はカウンセリングにおいて、私なりの共感とその効果の発揮を大切にしており、そのために、「受け賜わっている相談内容」と、「受け賜わっていない相談内容」を明確にしているのです。