社会不適応とは何を意味しているのか?
「社会に適応していない」。
「社会不適応」。
これらの言葉をよく耳にします。
社会不適応。
この言葉を考えるのに大切なことは、「社会」とは、何かということです。
社会。
一般的には、私たちの属している社会。
家、家庭以外において、何らかの活動をする社会を意味していると思います。
さて、私たちの多くは、家、家庭以外にも、グループ、コミュニティ、趣味の集い、組織等に属して、何らかの活動を行います。
これらの活動に、日々、参加をしていると、「社会に適応している」と評価されるとなるでしょう。
そして、参加していないと、社会不適応となるのです。
でも、本当にそうでしょうか?
家、家庭にずっといる人は社会に適応していない。
社会不適応となるのでしょうか?
社会適応と社会不適応について考える
1.変わる価値観
私たちの社会はテクノロジーの進化により、日々、社会の在り様も変わり、それに伴い、価値観も変わり、進化します。
確かに、働けるにも関わらず、家、家庭にずっといる人は、周囲からすると、社会に参加できるはずなのに、参加していない「社会不適応」と評される可能性はあります。
しかし、現代はどうでしょうか?
コロナ禍において、社会の在り様も変わりました。
とくに、オンラインの普及です。
コミュニティ、組織とのやりとり、または、仕事そのものもオンラインで実施される、働き方の改革が発展、根づきました。
自営においても、店舗を構えず、オンラインでの商売も顕在化しています。
したがって、家、家庭にずっといるから、「社会不適応」と、事情も分からず、考慮せず、評価する時代は終わったのではないでしょうか?
家から出る必要がなく、家で仕事をされ、日々、社会参加をされている方は多いのです。
2.社会不適応(心理的事情があり、家から出られない人の社会適応)
「社会適応」、何らかのグループ、コミュニティ、組織等に属し、何らかの活動を行う。
また、例え、家にいても、オンライン等にて活動を行う。
これらが、現代の「社会適応」の一般認知であると考えます。
しかし、この「社会適応」の一般認知は、何らの心理的事情等を抱え、外出が困難な方、また家で生産性を上げる仕事に従事することが困難な方に対して、理解が不十分と考えます。
今、「オンライン」での出会い、活動は加速しています。
仮に、生産的な仕事に従事できる年齢であるにも関わらず、心理的事情等(ひきこもり、ニ-ト)の方でも、オンラインを通じて、他者との交流を深めています。
その、オンラインとは、SNSによるコミュニティ、対戦型ネットゲーム、これら、趣味等の集いである、ネットを介したコミュニティに参加をすることは、「社会適応」と評されて良いのではないでしょうか?
オンライン、SNS、対戦型ネットゲームも、1人では出来ず、これらの活動も社会に参加。
「社会適応」と認知しても、私は問題ないと思います。
3.そもそも社会不適応者は存在しない
社会の最小単位は家庭、家族です。
外出出来なくとも、家庭、家族との交流があれば、社会に適応している。
私はこのように考えています。
したがって、真の「社会不適応者」は、ほぼほぼ、存在しないのです。