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真面目さにおける不安と自己防衛の心理

真面目。
真面目とは人の基本であり、ずっと真面目さを維持することは、以外と難しいと考えます。

なぜなら、人の心の中には怠惰な部分もあり、また、外に目を向けると誘惑と刺激も多い。
真面目とは、これらと戦って維持されるものなのです。

さて、真面目な人と聞くと、どのような人をイメージされるのでしょうか?

少し、おもしろみはないけれど、責任感は強く、コツコツと決まったことをきちんとしていく人。

こんな感じでしょうか?

では、真面目な人の心の中核はどのようなものでしょうか?

様々あると思います。

先に書いた真面目は、真面目な人の長所です。

でも、短所ではないけれど、真面目な人の真面目さの中には、不安と敵意を見ることもあります。

真面目な人の不安と敵意

Index
1.真面目な人の不安・委縮した心
2.自己防衛による真面目そして敵意
3.不平不満の中に生きる真面目

1.真面目な人の不安・委縮した心

「飛ぶのが怖い人」という言葉があります。

飛ぶのが怖いとは、例えば職場において、今の自分の立ち位置を離れて他の職位に向かう(昇格、昇進)ことを希望せず、今の自分の立ち位置に固執する状態のことです。

現在の慣れた職位に安定を求め、未知なる冒険を極度に恐れているのです。

また、今の自分が任されていることについては、責任を持って行いますが、それ以上、主体的、積極的に動かないということも挙げられます。

これも、未知なる新たな仕事の範囲を増やすことを恐れている。
または、責任が増えることを恐れているのです。

これには、2つ心理的理由を考えます。

a)前に出たいが不安を感じるのでやらない

自分が任された仕事について責任を果たす、さらに、仕事において工夫改善等を図った方が良いとは考えているが、その提案、また、提案後の作業実施等に不安があり、主体性、積極性が前に出ず、「飛べない」心理となります。

不安と委縮した心が要因です。

b)気がつかない

任されたことのみを真面目に作業。
言われたことは、きちんと作業されます。

しかし、言われた事のみ、指示された事のみ作業することに専念してしまうと、それ以外、作業に関して考えることもなく、気がつくこともないため、任された事のみ真面目にする人となってしまうのです。

「飛ぶのが怖い人」と言うより、「飛ぶ」とう、発想がない人となります。

これは、心が閉鎖的であり、周囲に関心が向かないためでしょう。

2.自己防衛による真面目そして敵意

自分が他者から、文句を言われたくない。
この気持ちが強いと、人は真面目の傾向を強めます。

仕事でも作業でも、任されたことは真面目にこなす。

真面目にこなしている以上は、誰にも文句は言わさないという心と姿勢です。

しかし、この真面目は、防衛心に拠るところが大きく、自衛です。

防衛心、自衛心が強いということは、他者から文句等を言われることに対する警戒心の高さであり、この警戒心を抱くということは、周囲、もしくは特定の誰かに対する敵意が含まれるということなのです。

敵に文句等を言わせないための、真面目という防衛、自衛なのです。

3.不平不満の中に生きる真面目

雇用されるということは、辛いことも多々あります。
不平、不満を感じる仕事、職場もあるでしょう。

でも、真面目に仕事をしないと、周囲、上司の目もある。
しかし、仕事に対する不平、不満は日々つのるばかり。

転職、退職の決意には至らず、日々、不満の多い仕事、職場での勤務では、心が不満で溢れてしまいます。

心に内在している多々の不平、不満への対処として考えられることは、その不平、不満からくる怒りを、あちらこちらで吹聴することが考えられます。

それにより、多少、ストレスも解消するのですが
また、明日になれば、不平、不満の日々。

仕事、職場、会社に貢献する気もなく、さほどやる気もなく、ただ、言われたこと、命じられたことを真面目にこなす日々となってしまうのです。

さらには、前向な選択肢を考えることも出来るのですが、その先の不安を考えると動けません。
したがって、その場にとどまるしかないのです。

不平、不満の中に生きる真面目なのです。

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