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人間関係は境界と距離感で成り立っている

私たちは他者との関係性、交流がなければ、社会生活をおくることは難しいと考えます。
それは、社会が人で構成されているからです。

さて、私たちを取り巻く周囲の他者。
様々な他者がおられます。

お付き合いしたい人、少し遠慮して頂きたい人等。

さて、人間関係とは何で成り立っているのでしょうか。
信頼感、情、様々あると思いますが

実は人間関係とは、「境界」と「距離感」において成り立っているのです。

人間関係における境界と距離感の大切さ

Index
1.人間関係・境界の大切さ
2.人間関係における距離感
3.人間関係における境界と距離感の関係
4.人との距離感で悩む方のために

1.人間関係・境界の大切さ

私たちは、ほぼほぼの人が、プライバシーを確保出来る住居に住んでいると思います。

この、住居とは、境界があります。
それは、自分が独占出来る専有面積。
または、他者の専有面積。

そして、これらは、何らかの境界によって区切られています。

自分の住居に対して、境界を無視して他者が勝手に入ってくることは不法侵入となります。

私たちは専有面積を明示する、境界によって、自分を守っているのです。

このことは、人間関係においても言えます。

私たちは、他者に対して見えない境界を持っています。

そして、人によっては、境界を越えて、自分の側に来て良い人、境界を越えては困る人等、識別しています。

そして、この境界は高さで示しています。

もちろん、人間関係の境界の高さは見えないのですが、私たちが境界を越えて良いかどうかの有無は、相手に対する雰囲気で表しているのではないでしょうか。

人間関係における境界とは、近寄ってほしくない人に対しては、近寄るなという、メッセージ、雰囲気を発し、実際に近づけないことにより、心が混乱しない、不快な思いをしない、ストレスを感じないよう、自分自身を守っているのです。

境界を高くすることにより、自分に近づけないようにしているのです。

また、これとは逆に近づいて良い人に対しては、目に見えない境界の高さを低く設定。
いつでも近づいて良いとしているのです。

境界があって、人間関係が成り立つのです。

2.人間関係における距離感

さて、人間関係が境界だけで成り立っていると、なかなか、親密な関係に発展しないかもしれません。

境界とは、自分が立てた、他者に対して、ここまでは近づいて良い、超えて良いという、見えない高さによって構成されています。

この境界は、境界を立てた人によって様々で、また、相手によって高さは様々です。
境界を越えて良いか否か、境界の高さは人まちまちです。

高く境界を設定した人。
低く境界を設定した人。

さて、私たちはこの境界を低めていかないと、距離を取っていかないと、関係性を結ぶことが出来ません。

いわゆる、人間関係における距離感です。

距離感とは境界と並び、人間関係を築く際大変重要なものです。

実は境界も距離感も物理的に高さ、距離を示すものではなく、心理的に相手を受け入れるか否かの指標であるのです。

境界における心理的役割は、心の交流をしたい人、したくない人等、識別します。
いわゆる、心をオープンにするか、心をクローズするかの境界です。

また、距離感については、どこまで、自分の心に他者が近づいて良いか、入ってきて良いか、判断します。

これは、Aさん、Bさん、Cさんがいるとすれば、3人3様、自分の心にどこまで入ってきて良いか、全て違います。

人間関係における距離感とは、どこまで自分の心に入ってきて良いかを示す距離です。

したがって、遠くに心理的距離を設定している人が、自分に近づいてきて、話しかける、聞いてくる、心に触れる行為は、侵入行為となり、嫌な行為となるのです。

人間関係における距離感は境界と同様、私たちの心が快適に過ごせるために、自ら設定したものなのです。

3.人間関係における境界と距離感の関係

私たちは他者との関係において、心を守る、不快を感じない、または、交流を楽しむため、まずは、境界を設定します。

これは、心理的に超えられるか、超えられないか高さによる設定です。

誰しも嫌悪感を抱く相手が近づいてきたら不快でしょう。
それを防ぐために、高い境界を設定するのです。
そして、その境界は日々の態度で相手に示すでしょう。

このように、人間関係における境界とは物理的なものではなく、心理的にも、好意を抱く人とは話す、嫌いな人とはさほど話さない等、自分の心への影響も考え、高さを調整しているのです。

そして、この境界を、低くすること、撤廃することが、他者との距離を縮めることにつながります。

他者と仲良くなれば、近寄ってもらっても不快はなく、境界は撤廃され、何でも話し合う仲になれば、心理的な距離感は不要となるでしょう。

重要なことは、他者との関係性においては、境界と距離感を常に意識。
仲良くなりたいと思う人がいれば、いきなり長時間話さず、相手の様子を見て、相手が嫌な素振りを見せなければ、また、話しかければいいのです。

これにより、相手との距離感は縮まり、境界もなくなるのではないでしょうか。

境界とは自分自身を守るために有用なものですが、相手との距離感が縮まる、信頼度、好感度が増すにつれ、自分を守るためであった境界は必要なくなるのです。

この状態が、親密な関係ではないでしょうか。

4.人との距離感で悩む方のために

人との距離感が分からないという悩みは多いと思います。

以前と違い、SNS等も関係して、人間関係が築かれていますので、曖昧な関係性、よく分からない関係性も生じるでしょう。

でも、人との距離感については、あまり悩む必要はないと思います。
何回か話して、話しが合う人とは、距離感を縮める、お付き合いの頻度を高めれば良いことであり、合わない人とは合わないので、これは仕方ないのです。

さて、人との距離感について、不可能なことにはチャレンジしないこと。

それは、周囲の人、全員との距離感を縮めたいと思わないことです。
言葉を変えると、全員と仲良くなろうと思わないことです。

不可能です。

人間関係には、大別すると、次の3つの関係性が存在します。

A・境界が高く距離感が縮まらない
これは、話しがまったく合わない、お互い好意をもてない状態です。
挨拶程度の関係です。

B・境界はやや低くいが、距離感がいまひとつ縮まらない
適度にやり過ごす関係性でしょう。
挨拶と適度な会話程度で良いのではないでしょうか。
いずれ、親密な関係になれる可能性もあります。

C・境界を感じず距離感も感じない
親密な関係性です。

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