恋愛依存|パ-トナ-を支配縛る6つの戦略方法
恋愛依存者はなぜパートナーを縛り支配するのか
恋愛依存者はなぜ、パートナーを縛るのか。
縛るとは、パートナーの行動をコントロール、支配することです。
では、なぜ、恋愛依存者はパートナーを縛り、支配、コントロールしようとするのでしょうか。
そこには、恋愛依存者の心の問題があります。
恋愛依存者は、心の淋しさ、虚しさ抱えていることが多く、また、自己承認欲求を満たしたい願望もあります。
そのために、パートナーには常に自分の側に居て欲しい、そして、自分の満たされない気持ち、思いを満たして欲しいという気持ちが強いのです。
パートナーが離れてしまうと、恋愛依存者は、2人で形成していた自分の心の崩壊、アイディンティティの崩壊のような、感覚を抱くでしょう。
それだけ、自分にとって、自分の心の隙間を埋め、自分を認めてくれるパートナーの存在は重要なのです。
パートナーの存在は、愛しているから重要であるというより、自分を満たしてくれる存在であるから重要なのです。
そして、その自分の存在にとって重要なパートナーが、自分から離れてしまう不安(見捨てられる不安)を常に抱き続けるため、心理的、精神的に、パートナーを縛り、支配、コカトロールしようとするのです。。
それでは、以下に、恋愛依存者のパ-トナ-を縛る方法、戦略について書きたいと思います。
恋愛依存者がパートナーを支配縛る6つの方法
1.力による支配
文字通りです。
脅しとも言い換えてもいいかもしれません。
パ-トナ-をあらゆる暴力で脅し、叩きのめし、自分の側から離れないようにするのです。
この暴力には直接パ-トナ-に当る場合と、間接的にパ-トナ-に当る場合(物に当る場合、子供に当る場合、子供を苦しめたくなければ言うことを聞け)があります。
また、暴力とは力による暴力、言葉による暴力、共に指します。
そして、パ-トナ-は暴力を振るう相手を見て恐怖から無力感、逃げられず無抵抗となり、暴力を振るう相手のいいなりになります。
しかし、暴力を振るう側も、暴力を振るわれているパ-トナ-が我慢の限界となり、「別れる」と固い決意を表明したとたん、泣いて土下座をして謝り、今までを反省して、2度と暴力を振るわないことを誓い、暴力を振るっていたパ-トナ-に優しく接することもあります。
暴力を振るわれていたパ-トナ-は、この優しさこそ「本当の姿」と感激するのです。
まるで強弱、緩急の如く、これをコントラスト効果と呼びます。
そして、しばらくするとまた暴力が始まるのです。
さて、ここで気をつけないといけないことが、暴力を振るっていたパ-トナ-が本当に恋愛依存者かどうかです。
相手をつなぎとめるために、意図的に暴力を振るっていたとしたら恋愛依存者でしょう。
しかし、そうではなく「逆らうな」「お前は言うことを聞いていればいいんだ」と自分本位な思い上がりで暴力を恒常的に振るっていたとすれば、発達のおける情緒の欠如、何らかの人格障害者かもしれません。
また、暴力によってしか自分を表現することを学んでいないのかもしれません。
いずれにせよ、暴力によって人を支配する行為は犯罪です。
充分な注意が必要でしょう。
2.弱さをPRする
自分がか弱く無力であることを最大にPRします。
「あなたに見捨てられたら生きていけない」という戦略です。
弱さをPRされたパ-トナ-は相手に対する同情、または別れることの罪悪等を感じてパ-トナ-のもとに留まざるを得ません。
しかし、いつまでも執拗に弱さをPRされ続けると、いい加減嫌になるのではないでしょうか。
弱さをPRする方法は、最後はパ-トナ-の怒りをかい、見捨てられることにもつながります。
3.尽くす
パ-トナ-に見捨てられないために尽くします。
実はこれは下手に出る取引なのです。
これだけ尽くすから、これだけしてあげるから見捨てないでねという取引です。
しかし、この戦略の問題は尽くされた側が、パ-トナ-の尽くす意図をどれだけ意識しているかです。
尽くされた側としては、単にパ-トナ-が尽くしたいから尽くしているとしか捉えないかもしれません。
ですから、見捨てることはないとしても、自分の価値、用事を優先して、尽くしてくれる恋愛依存者であるパ-トナ-との約束等を次順位にするかもしれません。
そうすると、尽くすことを戦略としているパ-トナ-は、自分の尽くしていることが報われないと勝手に怒るのです。
見捨てられないためにパートナ-に尽くすのは、尽くす側(恋愛依存者)の勝手な行動なのです。
「これだけ尽くしているのに」。
「これだけしてやっているのに」。
と尽くしているパ-トナ-に怒りを表明した瞬間、2人の関係は終わるかもしれません。
4.罪悪感を抱かせる
パ-トナ-に罪悪感を抱かせることで自分の元に留めます。
パ-トナ-に罪悪感を抱かす具体的方法は、辛そうな顔つき、ためいき、沈黙、涙等があり、この非言語コミュニケ-ションのメッセ-ジは、「私が苦しんでいるのはあなたのせい、だからあなたは私の側にいなければならない」というものです。
この罪悪感を抱かせる恐ろしい方法は「死ぬ」ことを連想させることです。
自殺をほのめかす、リストカットを行う。
自らの生命を絶つ危険性でパ-トナ-を脅し、そして、実際それが起こることを連想させることでパ-トナ-に罪悪感や恐怖を抱かせます。
罪悪感は、それを向けられたパ-トナ-を縛ります。
しかし、これも弱さをPRすると同様、執拗にし過ぎるとパ-トナ-の怒りを爆発させます。
それは「死ぬ」ことを連想させてもです。
なぜなら、「なぜ自分がこいつのために、こんなにも苦しまなくてはならないのか」。
「もう好きにしろ」と我慢の限界に達するのです。
5.嫉妬させる
パ-トナ-に罰を与える行為です。
「君が相手をしてくれないから他の女性と親しくする」等。
パートナーが自分の要望に応えないと、あからさまに浮気、行為を連想させる発言、またはその行動を見せつけることにより、パ-トナ-の嫉妬心を煽ります。
この方法でパートナーを苦しめ、嫉妬心を煽り、自分の側から離れないようにするのです。
パ-トナ-は相手を失うのではないかという不安に悩み、また、パ-トナ-が他の異性に惹かれる、または付き合うのは自分に魅力がないからではないかと、自分を責めるかもしれません。
嫉妬心とは強い感情です。
この、嫉妬心を活用してパートナーを縛る戦略なのです。
さて、ここまでの分類は、ハワード・M・ハルパ-ン著、ラブ・アディクションと回復のレッスン、学陽書房を参考にしてきました。
私はこれ以外にも、次の支配戦略を1つあげたいと思います。
6.パートナ-を無能化する
パ-トナ-に尽くすと似ているかもしれません。
これはパートナ-の面倒を見ることです。
パ-トナ-のすべきことを先に手を打ちしていきます。
すると、面倒を見てくれるパートナ-(恋愛依存者)が何でもしてくれるので、面倒を見てもらう側は何もすることがなくなります。
そして、恋愛依存者は、パートナーに次のように思わせたいのでしょう。
「あなたがいないと、私は何もできない」と。
パートナーに尽くして、パートナーの力を削ぎ、無能化を図り、自分から離れられないようにするのです。
いずれにせよ、他の戦略と同様パ-トナ-を支配するのです。
ここまでパ-トナ-を自分のもとに留める方法、パ-トナ-を支配縛る戦略についてみてきました。
問題の本質は冒頭に書きましたが、恋愛依存者の心の隙間、淋しさ、承認欲求を常にパートナーに満たしもらいたいこと。
また、同時に抱える、パートナーに見捨てられるのではという不安です。
そのため、恋愛依存者は1人孤独になるのが耐えがたく、執拗以上にパ-トナ-にしがみつこうとするのです。
なぜ、恋愛依存者はパ-トナ-、恋愛にこれほどこだわるのか、一度自分を振り返る必用もあるでしょう。
振り返りには、心理カウンセリングは有効かもしれません。