冷めた夫婦関係のため母は子供を通して自分を満たす
25年以上前の話になりますが、私が〇〇市のマンションに住んでいた頃、隣のマンションの一室から、いつもバイオリンの音が聞こえていました。
カーテンがいつもあいており、私の部屋から、隣のマンションの一室がまる見えでした。
母親が兄弟2人に、バイオリンを指導していました。
(たんに練習を監視していただけかもしれませんが)。
私は自分がピアノを嫌々習っていた経験もあり、バイオリンを習っている子達は好きで習っているのかな?
と思いながら見ていました。
そして、ある日、隣のマンションの一室から女性の大声が聞こえてきたのです。
「私のこと愛しているの?」
こんな感じのことです。
見ると、いつもの部屋で、母親と男性(夫)が部屋にいました。
女性の方が何か、一方的に大声を出していました。
よほど、我慢の限界だったのでしょうか。
・・・ふと先日、なぜかこの光景を思い出した。
夫との関係性が冷めた時、母は過剰に子供を通して自己を満たす
もしかしたら、あの夫婦の会話は愛情がすれ違う夫婦であり、母親は自分の満たされない気持ちを満たすために、子供にバイオリンを教えていたのだろうか?
冷えた夫婦関係、お互いに、言葉がなく愛情を感じない関係性。
こういう時に、子供がいると、子供は母の虚しい心を埋め合わせるための存在となることがあります。
子供に何かをすることで自己を満たす。
習い事を教えることにより、子供から離れない。
ひどい場合は子供が愚痴の聞き役になってしまいます。
⇒母子密着の形成。
母が子供に何かをして、自分の心を満たす。
親なら当然と思われるかもしれません。
しかし、問題はその執着の強さです。
子供は親を見ているものです。
感じているものです。
母がさびしくて、自分たちに執着している。
母を悲しませたくはない。
だから嫌々でもバイオリンを習う。
自分を犠牲にして。
自分を犠牲にしてでも、親の気持ちに添おう。
このようなことを、思ってしまいました。