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人の悩みの深まり(スマホの過活用)

カウンセリングを受け賜わりはじめて、15年近くになります。
長いようで、短かかったようで。
今は健康上の理由で、カウンセリングは長期休業とさせて頂いております。

さて、10年前の悩みのご相談と、今の悩みのご相談は、相談内容じたいは、さほど変わっていません。
(私が受け賜わる相談内容を限定しているからであるかもしれませんが)。

しかし、その悩みの質と深さは、以前とまったく違うように感じています。

人の質が変わったのでしょうか?
時代の流れでしょうか?

1つの答え。
スマホの登場。
そして、スマホの活用時間の長さの問題です。

人は時代とともに、進歩します。
そして、時代が様々な物をテクノロジーを創り、その恩恵、影響化において、私たちは生活をしています。
そして、私たちも、人生の質、脳の活用度合、感情力、社会性、共感力等、様々なものが、それらの影響を受け、変わってきているのでしょう。

なかでも、スマホの発展は著しく、多くの人は長時間スマホを見ます。
心の悩みとスマホの関係を考える時、自分の悩みを膨大なスマホの情報量より検索。
そして、自分の悩み原因を見つけ、それに対する関連記事を読め続けていくうちに、さらに悩みと、悩みに対する思い込みは深まる傾向があるようです。

スマホの記事を読めば読むほど人は悩みを深める

Index
1.人は自分の悩みの原因についてスマホを使い調べさらに悩みを深める
2.悩みに対するスマホの関連記事を読めば読むほど悩みに対する思い込みは深まる
3.過剰にスマホの記事を読むことは客観的思考が働かず固定化を招く

1.人は自分の悩みの原因についてスマホを使い調べさらに悩みを深める

人はあることに悩むと、そのことが常に頭から離れず、生活に苦痛が伴い、カウンセリングを受けに来られることが多々あります。

カウンセリングの相談内容においては、過去と比べ、その思い込みの深さは、比較出来ないほどの悩み深さがみられます。

それだけ、ある1つのことを考え過ぎた結果です。
そして脳が勝手に、そのことばかり考えるようになってしまったのでしょう。

人はあることについて悩み出すと、悩みの原因は何か、解決策等、カウンセリングを受ける前に、ご相談者みずから調べられることが多いと思います。

そして、そのことを調べることに、スマホを活用して多大な時間を使ってしまう。
そういったこともあるのではないでしょうか。

私たちは、悩み事に対して、調べれば、調べる程、悩みや思い込みが深まる時が多々あります。
それは、それだけの時間、悩み事に費やしているからです。
(すぐに解決案が見つかれば、当然、悩みから解放されますが・・・)。

そして、人とは不思議なものですが、自分が悩み苦しんでいる原因がある。
その原因が分からないと気持ち悪く、悩み、苦しみの原因を徹底的に調べ明確にしようとする傾向があります。

自分が悩んでいる理由は、コレだという記事(納得出来る理由、腑に落ちた記事)を見つけると、そのことに関係のある記事ばかり探し出し読み、結果、視野を狭くしてしまい、自分の問題の原因、悩みの原因を1つに絞り切ってしまうのです。

私は、それだけスマホを使う時間があるのであれば、自分の悩みの原因はコレと思った記事以外も読み、多面的な見方を行い、自問自答を深め、思い込みに引きずり込まれることなく、客観的な思考を維持して欲しいと思うのですが、どうも、そうはいかないようですね。

人は自分の悩みの問題の原因はコレであるとスマホから見つけると、同じ内容の記事ばかり探し出し読み込み、思い込みを深め、固定化して自分を苦しめてしまう傾向があるのです。

そして、悩みの思い込みを深め、誰が自分を追い込んだのか、苦しめているのか、その犯人捜しということまで考え、考えれば、考える程、自分を苦しめている対象人物、事柄に怒り、憎悪を燃ややし、破壊的行動に出るか、原因のもとが倒せない相手だと悔しさ、無力感等から病気になるかもしれません。

2.悩みに対するスマホの関連記事を読めば読むほど悩みに対する思い込みは深まる

さて、10年前、スマホは存在していなかったか、ほとんど普及していなかったと思います。

その時代と比較すると、なぜ、人はここまで、思い込みを深め、苦しむのか、私にはスマホの影響としか思えません。

スマホが脳、思考に与える影響は、すさまじいものがあるのです。
スマホを見れば、見るほど、読めば、読むほど、悩みの質は強化され、思い込みは深まる。
私はそのように思っています。

しかも、読まれている記事を誰が書いたのかもわからず、信頼性が薄いかもしれません。
そして、読まれた記事によって、まったく見当違いの思い込みをされているかもしれません。

スマホの絶対的普及と、それに伴う、様々な記事が氾濫している今。
この現状を止めることは難しいでしょう。

3.過剰にスマホの記事を読むことは客観的思考が働かず固定化を招く

自分の生き辛さ、悩みの原因をスマホで調べられることは、自己努力であり、良いことだと思いますが、そこでいったん納得したら、それ以上、同系統内容の記事は読まれない方がいいと思います。

思い込みが深まると、悩みからの解放の時間も長くなり、また、悩みの内容によっては、悩みの原因と思い込みの固定化、視野狭窄から、怒りの感情が点火、爆発したりと、問題行動に移る場合もあります。
また、人を逆恨みするかもしれません。

さらに、思い込みが深まると、客観的な思考が働かないこともあるのです。

私には時代の流れ、人の行動パターンの流れを止めることは出来ません。

ただ、なぜこうも、10年前と、同内容の悩みの相談でも、ここまで、深く思い込み、悩み込むのか考えると。

やはり、スマホの人に与える影響は大きすぎると考えます。

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