刺激と過激と破壊(人生の破綻)
私たちは退屈という状態に、我慢出来ない存在ではないでしょうか?
そして、人は退屈な状態が続く時、必ず、退屈な状態から抜け出すために、何らかの行動に向かいます。
何らかの行動とは、遊ぶ、テレビ、パソコン、電話、学問に集中、散歩等、様々です。
そしてこれらは、気を紛らわすための行動と、言えるかもしれません。
そして、この、気を紛らわすための行動は、「刺激を求めるための行動」(変化を求める)とも、言葉を替えることも出来るのです。
刺激と過激と破綻の人生の連鎖
Index
1.刺激と過激
2.刺激と過激と破壊(壊滅)
3.テクノロジーの進化と刺激と過激
1.刺激と過激
日々、退屈な状態に耐えられない私たちは、刺激を得られる行動へと向かいます。
問題は、その刺激的な行動が、度が過ぎると、脳や体にダメージを与える程、強い快感、興奮をもたらす場合です。
度が過ぎると、脳や体にダメージを与える程の強い快感、興奮とは、性的なこと、ネットゲーム、ギャンブル、違法薬物等です。
これらは、体験している人にとって、強い刺激をもたらします。
(脳内において、快感快楽に関わる物質が放出されているのか、脳内が異常に興奮しているのでしょう)。
そして、強い刺激は、同程度なものが反復されると、脳内において慣れ親しんだ刺激となり、刺激から得られる快感、興奮に対して物足りなさを感じてきます。
ここで、刺激を求め過ぎてもキリがないと思考が働き、他の行為行動、趣味等に移行すれば問題はないのですが、人によっては、さらに、強い刺激を求め、刺激度を増した、快感、快楽、興奮を求めようとします。
刺激が過激へと移行した瞬間です。
過激とは、刺激的な行為の刺激度を上げ、かつ、強い刺激的な行動に浸る時間も長くなり、まさに、快感、快楽、興奮に支配された状態へと突入するのです。
2.刺激と過激と破壊(壊滅)
強い刺激を求め、さらに、さらに、強い刺激を求め過ぎると、人はどうような状態になるでしょう。
まず、健康な脳、健康な体の維持は不可能でしょう。
それは、強い刺激、快感、快楽、興奮は、人の脳、体の限界を超えて、それを求めていくからです。
脳、体から出る、疲れのサイン、SOSを感じる感覚も麻痺、そして、さらに、さらに、強い刺激を求めていくのです。
過激な刺激を求める行為とは脳や体にとって、過酷な行為とも言えるでしょう。
そして、過激とは、快感、快楽、興奮に対する飢餓状態です。
飢餓状態であればこそ、次々と、過激な刺激を欲し、快楽興奮を満たしたいのです。
その結果、脳、体は異常をきたし、極度の依存症、廃人、破綻へと突き進むのです。
これは、刺激が過激、そして、過激が破壊、破綻へと結果を招いたのです。
過度の快感、快楽、興奮とは、自分自身を破壊、破綻させるのです。
では、破壊、破綻の結果について、少し具体例をあけでみましょう。
・脳機能の異常化
・健康を害する(寝食を忘れ破壊的活動に没頭等)
・強度の依存症(治療が難)
・廃人
・借金による自己崩壊
・家族離散
過激を求め続けた結果、自身が崩壊してしまい、最終的には何も得るものはなく、自身にとって大切なものを失ってしまうのです。
3.テクノロジーの進化と刺激と過激
昔は今と比べ、脳や人生を壊してしまうほどの、刺激的な遊び、過激な遊びは少なかったように思います。
むしろ、その時々の季節の変化、風流を楽しむ。
または、日々の穏やかさに重きをおいた生活であったように思います。
そして、刺激と言えば、テレビ、旅行等、穏やかな時代でした。
人生を破壊させるまでの刺激は、テクノロジーの進化とともに、増えているように思います。
ネットにおける過激な映像、そのネットの映像体験を実際に行いたい衝動、SNSにおける出会い、違法ドラッグの流出、また、ネットに没頭する時間の長時間化に伴い、思考力減、詐欺被害、社会性の欠落、自己中心性の増による、社会生活における倫理観の欠落、トラブルの増。
テクノロジーの進化は、私たちに刺激、過激をもたらし、自己破壊、自己壊滅へと、私たちを誘います。
強い刺激をもたらす、テクノロジーの使用時間は、制限をかけ、刺激に浸る時間をコントール、中毒化の予防を自己管理により行わなければならないのです。
刺激を求めることを悪いとは考えていません。
もともとは、退屈、変化を求めたい気持ちから生じた行為なのですから。
大切なことは、節度なのです。
衣食足りて礼節を知ると言いますが
衣食足りて、刺激を求め、自分を壊しては、生きている実感は味わえないでしょう。
刺激から過激の状態では、正気から逸脱している可能性が高いのです。
衣食足りて、今の幸せを、ありがたく頂戴する。
難しいですか?
刺激と欲は、私たちの外に存在。
幸せは私たちの内に存在。
刺激と欲を求め、外にばかり目を向けていますと
大切な内の幸せを壊してしまうかもしれません。
バランスが大切です。